行政書士試験突破塾

平成17年度行政書士試験合格者
A・N様(東京都)

とっぱ先生、突破塾の皆様、2年間お世話になり、ありがとうございました。
平成16年度は残念ながら一般教養アシきりに泣きましたが、平成17年度は93点(法令択一44、記述15、一般教養34)で行政書士試験に合格することができました。
それにしても前回のアシきりの後遺症でしょうか...今回はいつまでたってもモチベーションがあがらず、全国模試も受けず、受験するかどうか行政書士試験の直前まで決めかねていました。とっぱ先生の激励メールに背中を押されて、やっと行政書士試験会場へ向かったような次第です。
平成16年度、突破塾の「理解後、記憶」の勉強法は、債権者と債務者の区別もつかなかった私を、一気に合格レベルまで引き上げてくださいました(一般教養で切られましたが)。そしてそのときの知識は消えることなく、このたびの行政書士試験合格につながりました。本当に感謝しております。

■平成15年度行政書士試験―独学で受験―■
平成15年度は独学で受験しました。法律については全くの初学者だったにもかかわらず、「行政書士、これだけでOK」的な書籍を読んで受験しました。結果はもちろん惨敗でした。
ひとりで学ぶには、「法律は抽象的すぎる」というのが1年目の感想でした。

■平成16年度行政書士試験―突破塾との出会い~受験、アシきり―■
一から勉強しなおそうと思い、予備校の通信講座を検討しました。

通信講座の一番のポイントは、「ひとりでどうしようもないときに助けてもらえるのか?」です。
ある予備校に、「わからないところは質問できますか?」ときくと、「質問は、該当箇所をコピーして質問票に貼り付け、質問内容を書き、郵送」とのこと。質問回数にも5回という制限がありました。
質問するのに「コピー機」「ハサミ」「ノリ」「封筒」「切手」が必要で、さらに「ポストに投函」しなければならないのです。そして忘れた頃に返事が来るのです。嵐の海に沈んでいく自分の姿を想像してしまいました。すぐに浮き輪を投げてもらえなければ、溺れてしまいます...
結局、予備校の大量の教材をこなす自信もありませんでしたし、通信講座はあきらめました。

-----突破塾との出会い-----
やはり「これだけでOK」的な、もっと軽い感じの講座にしようと思いました。私は会社員で、忙しいときは実働300時間超の月が3ヶ月ほど続いたりします。家族もありますし、自宅にいるときくらいは家事をしなければ...なので、勉強にあてられるのは「通勤」と「休憩時間」。あまりたくさんのことはできません。

ネットで思いつくまま検索していて、「行政書士試験突破塾」を見つけました。
「受講生の部屋」という掲示板の、真摯な雰囲気に惹かれました。受講生の質問はポイントを絞ってまとめられており、それに対して「とっぱ先生」が丁寧に解説されていました。

一番重要なポイントは、「ひとりでどうしようもないときに助けてもらえるのか???」です。
思い切ってメールをしてみると、「(その年度の行政書士試験日まで)質問回数に制限なし。メールでも掲示板からでも質問OK」という返信をいただきました。私は1日のほとんどをパソコンの前で過ごすので、会社からでもアクセスできることが決め手になりました。
やたら安いのが気になりましたが...「決定!」というか、他に選択肢がなかったというのが本当のところです。

-----予備校よりすごい通信講座が来た-----
早速、憲法の通信講座が送られてきました。まだ全部ではないというのに、けっこうあります。予備校の1/3未満の価格だから教材も1/3未満...とは思っていませんでしたが、それにしても...
「予備校より多いって、どうよ...」
(ちなみに、私が見落としただけで、突破塾HP「通信講座の詳細」には、CD枚数や時間数が掲載されています。もし、このページをしっかり確認していたら申し込まなかったかもしれません。ちゃんと見なくてよかった...)

おそるおそるテキストを読み、CDを聴きました。「すごい...おもしろい!わかる!」
通信講座に対する期待・満足感と、「こんなにこなせるかなぁ...」という憂鬱な気分が交錯しました。
「通勤」と「休憩時間」だけでは無理なので、いつでもどこでも歩きながらでも、1分でも空けば勉強にあてようと思いました。

重宝したのは、レインハット、ペンライト、ベルトポーチ、ネックストラップです。これで雨の日、暗い道もOK。ネックストラップには、携帯や筆記用具をぶらさげておけるので、とても便利でした。テキストはキリの良いところで分けてホチキスでとめ、ベルトポーチやポケットに入れて持ち歩くことにしました。
「40台おばさん、この姿はいかがなものか...」という分別もありましたが、他人の目が気にならない年齢でもありました。

-----行政書士の試験勉強開始-----
ひたすら突破塾の日々です。
講義の内容をテキストに書き込む、電車が混んでいるときは集中して講義を聴く、後戻りせず7割の理解を心がける、というやりかたで進めました。条文読み込みはせず、ノートもなし。ノートは作りたかったのですが、机で勉強する時間が少ないのであきらめました。

質問を掲示板に書き込んでおくと、とっぱ先生からすぐに丁寧な返信がきました。参考情報まで付記してあります。海に落ちた瞬間、浮き輪と毛布を積んだレスキューボートがすっとんできてくれる感じです。たまにOBの方や受講生の方も助けてくださいました。

掲示板を積極的に利用してよかったと思うことは、疑問点が解消されるのはもちろんですが、自分の弱点を正確に把握できたことです。行政書士試験の過去問や予想問題にはなかなか手が回らず、アウトプットに不安がありましたが、掲示板への書き込みがそれを補ってくれたと思います。
また、アウトプットといえば、講義を聴きながらブツブツ復唱したり、自分の言葉で言い替えたり、「なんで錯誤がそんなに保護されんねん」と(頑張って関西弁で!)つっこみを入れるのも、効果的だったような気がします。

いつのまにか、初日の憂鬱は、「突破塾をこなせば合格」という楽観的な気分に変わっていました。

-----過去問断念-----
そろそろ夏になろうというところですが、行政書士の過去問は進みません。民法は総則・物権・債権の途中まで、憲法は人権のみ、行政法はほんの数ページ手をつけたという程度でした。
答え合わせがネックでした。電車の中ではページをあちこちめくることが難しく、止まってしまいます。それと、これは自分のせいなのですが、簡単なわかりきった問題でも、どうしても解説を全部読まないと気が済まないのです。
「ここで止まってしまうよりは...」と、思い切って過去問をやめました。その代わり、某大手予備校の答練を受けることにしました。

-----某大手予備校の答練-----
まず、「基礎法学・憲法」の結果に驚きました。全国で4位だったのです。基礎法学は特に勉強していませんでしたので、こんなに得点できるとは思いませんでした。

「民法」は3位でした。突破塾の勉強を始める前は、解説を読んでも「債権者債務者の区別もつかない」「登場人物の人数もわからない」ということも珍しくなく、ほとんど捨てていました。それが、この答練では、長文の選択肢や、いわゆる難問になればなるほどざっくりと捉えることができるようになっていました。消去法で2つまでは確実に絞れます。最後はまぁ...えいやぁでマークすることもありましたが。

「行政法・地方自治法」のテストは2回。7位と41位でした。行政法は、突破塾の講義を聴いて大好き&得点源になり、100段の階段が5段になったような、「たったこれだけ感」を一番味わった科目でもありました。苦手な地方自治法との組み合わせでしたので、この結果は本当に嬉しかったです。

-----捨て科目を作らない-----
とっぱ先生のアドバイスに、「行政書士試験は年によって簡単な科目と難しい科目があります。どの科目でも簡単な問題が出たときは得点できるようにしてください」というものがあります。
私は広く浅くというのが苦手ですし、わからないところは徹底的につつきまわす性格ですが、資格取得にはそれなりの道があります。ここはひとつ、とっぱ先生の言うとおりにしてみようと思い、「捨て科目は作らない、全科目まんべんなく勉強する」と誓いました。
というわけで、8月以降は諸法令漬けでした。捨て科目の筆頭だった商法も理解理解...最終的に商法は、主要3科目に次ぐ稼ぎ頭になりました。

9月になると、一般教養が不安になってきました。諸法令は朝の電車、それ以外の時間は一般教養にあてました。
「国語」を得点源にできないのは痛いところですが、「数学」「理科」「IT」「初歩的な政治・経済」を落とさなければなんとかなる、と思えるようになりました。

-----平成16年度行政書士試験受験、アシきり-----
合計100点(自己採点)を取ったものの、一般教養18点でアシきりでした。
合格率5.33%。平成15年度が2.89%でしたから、倍近い合格率です。
「せっかく緩い年にあたったのに、残念」と思ったのと、「アシきりって、あるんだ...」と他人事のように思ったことを覚えています。
まぁ、落ちたものは仕方ないです。来春、バージョンアップ教材が発売されるまで行政書士試験勉強は休止です。

■平成17年度行政書士試験―完全にモチベーション喪失―■
春になったら行政書士試験の勉強を始めようと思っていましたが、何もしないうちに夏になりました。
7月後半は仕事に余裕があったので、買ったまま放っておいたバージョンアップ教材を聴いてみました。久々のとっぱ先生の声です。少しやる気になり、憲法、民法、行政法を1回転させました。講義を聴いていると、芋づる式にいろいろなことを思い出してきます。
「細かいところは忘れているけど、話の筋は見えるし、理解したところは残っている」と、とても驚きました。それでもやはり、「いくら法令ができてもアシきりされたら終わり」と思うと、どうしても乗り切れないんですね。
時々テキストをながめる程度で、結局、それ以上モチベーションがあがることはなく、全国模試も受けないうちに10月になりました。

-----今年は受けるだけでヨシ-----
どこかで気持ちを切り替えないことには次に進めないので、「今年は受けるだけでヨシ」と思うことにしました。
「来年(平成18年度)がんばろう。今年はとにかく行政書士試験を受けるだけ受けて来年につなげよう」
「次がんばろう」は、今がんばっていないことを忘れるには効果的です。逃げ腰ではありましたが、気分がすっきりし、急に「脱アシきり」に燃えてきました。2年連続アシきりでは、来年のモチベーションこそ心配です。

「今年の一般教養はヒネらないだろう(お願いヒネらないで)」と思いました。そして、一般教養のテキストを繰り返し読みました。ついでに、民法・行政法もつめこめるだけつめこみました。

行政書士試験の直前、10/20、とっぱ先生からメールが届きました。昨年はあんなに嬉しかったのに、今年は後ろめたい気分で読みました。でも、これで本当に受ける決心がついたのです。

-----平成17年度行政書士試験受験「時計がない」-----
試験会場に入り、席について気づきました。
「時計がない...」
心臓がバクバクしました。

実は、平成15年度行政書士試験の受験でも時計を忘れました。そういえば、平成16年度の答練や全国模試でも忘れたことがあります。私にとって時計は必需品か、というと、そうでもないような気がしてきました、というか、無理やりそう思い込むことにしました。時間配分に気を遣うわけでもなく、時々、時間を確認するために見るだけなのです。
「OK、時計なんてどうせ見ない」と、深呼吸をしました。

問題は順番に解く。後戻りしない。考え込まない。再確認したい問題に○をつけ、できたものとできないものには×をつける。×の問題は見直さない。テンポよく解けば必ず終わる、と言いきかせました。
試験では緊張しないほうですが、このときはさすがにキリキリしました。

-----行政書士試験開始-----
「基礎法学」は難しいだろうと思っていたので、深く考えず、遠目に見る感じでさーっとマークしました。
「憲法」と「行政法」は、持てる知識を総動員し、走りぬけました。行政法の最後のほうで「もしかすると合格の望みあり?」と甘い夢を見ましたが、諸法令で冷たい現実に引き戻されました。
「諸法令」全滅か?得意だった商法や労働法もわかりません。「行政書士法だけでもざっと見ておくんだった」と、先に立たない後悔をしましたが、今年の目標は「脱アシきり」。欲を出さずどんどん進みます。
「民法」は、少し長めに時間をとって慎重に考え、注意深くマークしました。親族法以外はなんとかなったと思いました。
「記述」でわかったのは「要物」と「附従性」のみ。ここで「絶対に合格はない」と確信しました。記述は考えてもわからないのでさっさととばします。
「一般教養」です。今年は素晴らしく素直な問題ばかりでした。そのせいもあったのでしょうか、一般教養の問題に集中しつつ、頭の一部が記述の答えをずっと探し続けている感じです。一般教養の途中で「職権審理主義」「役割分担」「自治事務」と、次々に思いつき、最終的に記述は5つ埋めることができました。

-----行政書士試験終了-----
結果的に、主要3科目と一般教養でとりました。憲法で4問、行政法で8問、民法での全問正解。それから鬼門だった一般教養で34点。これが、諸法令の穴を埋めてくれました。
平成16年度行政書士試験は一般教養が18点でしたから...本当に何でとれるかわからない、捨て科目は作れない試験です。

■通信大学法学部へ―突破塾は続く―■
行政書士試験後、法律を別の角度から勉強したいと思い、通信大学の法学部へ入学しました。昨年12月、憲法のレポートを書いていたとき、ちょうど突破塾でも憲法の季節だったので、しょっちゅう掲示板を覗いていました。そこで、憲法に「法解釈編」が追加されたことを知り、先日購入しました。というわけで、実はまだ突破塾の受講生やってます。(受講生の皆さん、一緒にがんばりましょう!)

■突破塾受講生の皆様へ■
平成17年度、モチベーション喪失に陥った私にアドバイスできることなどないのですが...
「その法律の目的は何か、何を実現したいのか」、「その判例は誰を助けたかったのか、そのためにどういう論理を展開したのか」といった視点でながめると、漠然とした問題の輪郭が浮かび上がってくることがあります。法律は抽象的ですが、その目指すところは案外はっきりしているようです。
長々と書いてしまい、すみません。ここまで読んでくださってありがとうございました。ぜひ突破塾で行政書士試験合格を勝ち取ってください。

■最後に■
とっぱ先生、突破塾の皆様、いつも丁寧に対応していただき、ありがとうございました。
今年の行政書士試験は2.62%という低い合格率にもかかわらず、たくさんの受講生の方が合格しているようで、本当に嬉しいです。
来年も突破塾からたくさんの合格者がでますように、お祈りいたします。