行政書士試験突破塾

平成23年度行政書士試験合格者
受験番号2540075
ジュピトリス 様(東京都)

「ついに合格したのか・・・やっと本試験の勉強から解放されるんだ。」 年が明けて2012年1月30日は、待ちに待った2011年度行政書士本試験の合格発表の日です。僕は早朝、行政書士試験研究センターのHPで自分の受験番号を見つけた時、嬉しいという気持ちよりも肩の荷がようやく下りた気分になりました。これで8年間の長きに渡る受験勉強からようやく解放されるのと同時に、行政書士として成功できるのか等々、不安がよぎりました。
  僕は合格するまで8年かかりました。大半の受験生は長くても3年から5年以内に合格していますね。なぜ他の受験生より長くかかったのか振り返ってみます。
僕が行政書士試験の勉強を開始したのは2003年頃です。この頃は司法書士事務所で補助者をしていた頃で試験制度が改正する前でした。事務所の業務が終わった後、Wセミナ-の看板講師の講座を受講していましたが、講義に付いていくことが出来ませんでした。僕が教室に着いた頃は、大教室が満席状態で空いている席を見つけるのに一苦労しました。また講師の書いた板書も全然見えなくて、双眼鏡を持参したこともありました(笑)講師の先生は人当たりもよく、質問にも丁寧に答えてくれましたが、休憩時間になると受講生が行列を作って講師に質問をするため、落ち着いて質問が出来ませんでした。講義を聴いても何が裁決で何が決定なのか、審査請求と異議申立ての意味すら判らないまま、ただ座席に座っているだけで苦痛でした(苦笑い)
この当時の本試験の成績は散々な結果でした。法令の知識が明らかに不足していることと、一般知識も毎年基準点以下(足切り)でした。この当時は市販のテキストを使ったり、大手受験指導校の単発講座(一般教養等)や模試を受講しましたが成果が上がりませんでした。

【ネットで買った虎の巻で突破塾の存在を知ることに・・・】

2005年頃、自分でもどう勉強したらいいのか判らなくなりました。
ちょうどその頃、 ネットで合格方法等のトラの巻を見つ、購入しました。その中で突破塾のことを絶賛していましたので、試しに突破塾のHPにアクセスしました。これが突破塾と出会ったきっかけです。
 突破塾のHPを見て驚いたのは、通信講座の価格が大手予備校の基礎講座に比べて廉価で、目玉である掲示板の質問事項についてとっぱ先生をはじめスタッフの方が丁寧に対応して下さっていることや、毎年テキストの買い換えをしなくてもバージョンアップ教材で対応可能等、受講生に対するサポート体制が行き届いていると感じ、即座に通信講座の申し込みをしました。

【通信講座が届き講義CDを聴いてみる】

テキストが届き、試験勉強の仕切り直しがスタートしました。僕にとってここからが本当の意味での始まりです。テキストに目を通してみて驚いたのは分量の多さでした。それまで使っていたテキストとは比べものにならない程、中身が濃くかなり踏み込んだ内容でした。きちんと理解出来るのか一瞬不安になりましたが、突破塾の講義に付いていけなければ合格はあり得ないしもう後がないという気持ちで取り組みました。
講義CDを聴いて、とっぱ先生の丁寧な話し方は聴いていて気持ちが良かったです(笑)講師によっては早口であったり声が小さかったり聞き取りづらかったりしますが、とっぱ先生の講義は理解しやすかったです。講義CDを聴いては過去問や予備校の答練問題や模試を受けたりする作業が合格するまで続きました。また掲示板ではテキスト以外の論点、例えば模擬試験の疑義等についても丁寧な解答を戴きました。掲示板は是非活用しましょう。

【すべての選択肢を見てどこが間違っているか指摘できますか?】

受験勉強全体を振り返って、択一問題を解く際にも単に正解だけで済ませるのではなく、選択肢一つずつ見てどこが正しくてどこが間違っているのか指摘出来るように意識しながら勉強しました。そのためにはノートに問題文を書き写して、赤のボールペンで間違っている箇所にアンダーラインを引いて解説を見ながらその理由を書いたりしました。また出てきた条文は必ず行政書士用の六法で確認しました。
試験勉強当初は過去問を疎かにして安易に公務員試験の過去問等に手を出してしまったことです。行政書士試験を勉強する上で公務員試験の過去問を解くことは有益ではありますが、まずは行政書士試験の過去問や答練問題をやった上で、余裕があれば公務員試験等の過去問をやるべきではないかと痛感しました。

【個人成績表の活用方法】

皆さんは答練や模試の個人成績表をどのように活用されていますか?
 予備校の模試とはいえ、結果が良ければ誰だって一喜一憂したくなる気持ちは理解できます。やはり精神的にも落ち着きますからね。
 僕は個人成績表を有効に活用すべきではないかと考えます。どの受験指導校の成績表も正解率が付いていますね。この正解率に着目してみて下さい。正解率が60%以上の問題が出来なかったら問題番号と正解率を蛍光ペン(赤)等を使ってマークします。赤等でマークした問題は最優先かつ重点的に復習すべき問題です。
 次に正解率40%から50%の問題が出来なかったら、蛍光ペン(黄色)等を使って同じように問題番号と正解率をマークしていきます。蛍光ペンで色分けすることによってどの箇所を優先して復習すべきか明らかになります。正解率30%以下の問題が出来なかったら、合否にさほど影響しない捨て問の可能性が大きいので思い切って無視しました。解説冊子に軽く目を通しておく程度でいいと思います。このことは「直前期の過ごし方」メールで、とっぱ先生も仰っていましたので実行しました。

【最後まで苦しんだ一般知識】

受験生泣かせの一般知識は最後まで苦しめられました。合格するまで8年間も掛かった原因の一つとして一般知識問題が挙げられます。法令科目のように出題箇所が明確ではなく、大まかな範囲の中から出題されるため掴みどころがなかったです。突破塾の一般知識のテキストを使って勉強しても太刀打ち出来なかった問題がいくつもありました。特に平成22年度本試験の一般知識はやたら難しかったです。突破塾のテキストをはじめ、予備校の答練や公開模試で問われなかった論点(中小企業問題や難民認定制度等)が複数出題され、法令問題でそこそこ正解しても一般知識で基準点以下(足切り)が毎年続きました。
 一般知識対策としては、やはり文章理解をはじめ情報通信や個人情報保護法で確実に点を取るしかないと考えます。突破塾のテキストが素晴らしくても何も勉強していないのと同じ程のショックを受ける難解な時事問題等が出題されるからです。
 突破塾のテキスト以外にも読売新聞社の連載記事「基礎からわかる何々」は参考になりました。特にEPA(経済連携協定)やTPP(環太平洋経済連携協定)等の記事や社会保障制度等の記事はスクラップにしました。また既に本試験で問われた論点に関する記事や今後出題される可能性のある記事もスクラップにして目を通しました。

【直前期の勉強方法について】

伊藤塾さんの公開模試を初めて受けました。模試終了後解説講義の中で講師が「そろそろ過去問を解いて下さい。本試験の問題は言うまでもなく私共予備校が作問しているのではなく、大学の先生が中心になって作問しています。ですから予備校の作問と試験委員の作問との間でどうしてもズレがありますから本試験に近い過去問を解いて下さい」といったことを仰っていたのでその通り実行しました。
 それまでの僕は予備校の答練と模試で出来なかった箇所をひたすら解いては復習していましたので、最終模試を境に過去問(行政法と民法)を中心に本試験前日まで解きました。この時期に今さら過去問って思われるでしょうが、過去問を甘く見てはいけません。直前期に過去問を解くことによって思わぬ発見もありました。僕はLECのウォーク問を使いましたが、難易度「易」や「普」の問題が出来なかったり、正解しても時間が掛かったりしました。このときはさすがに危機感を感じました。この時期、過去問はスラスラ解けなければいけない段階なのにそれが出来なければ合格は難しいと感じるようになりました。伊藤塾の講師は改めて過去問の重要性を再認識して欲しいということで、あのようなことを仰ったんだと思いました。

【本試験当日の過ごし方】

本試験当日はいつもどおり起床し、試験会場に出発するまでの間、行政書士六法の確認、特に憲法、民法、行政法規を中心にマークや書き込んだ箇所を中心に読み込んだり、とっぱ先生や知人等から戴いた激励のメールに目を通しながら過ごしました。試験会場には行政書士六法とっぱ先生をはじめ激励して下さった方のメールのみ持参しました

【問題を解く順序を決めておくこと】

僕は問題を解く順序を事前に決めていました。まず最初に文章理解を解いてから他の問題を解くようにしました。試験開始後、13時20分迄に解けなければ思い切って他の問題を解くようにしました。案の定、文章理解に予想以上に手こずりましたので、ブレずに他の問題を解きました。14時頃、気分転換にトイレに入った後、試験官の許可を得て冷水器の水を飲もうと考えていたんですが、気が付いたらトイレも行かずに無我夢中で問題を解いていました(笑)
 何度も本試験を受けて痛感したことは、行政書士試験は漠然と解くのではなく戦術が重要ではないかと考えます。事前にどこから問題を解いていくのか決めておいた方がいいです。僕の場合、文章理解に時間が掛かってしまう方なので、足切りを免れるためにも文章理解で確実に点を取りたかったので最初から解くことに決めました。その後は、問題冊子をパラパラめくりながら、時間を掛けずに溶けそうな問題を探しながら解きました。問題を解いている最中に正解している実感がなく、色んな不安がよぎって「また来年も受験するのかな・・・」等と思ったりしましたが、そんな時とっぱ先生のメールの中で「夢中で解いて最高の答案を作ってきて下さい」というメッセージを思い出し、また自分のことを応援して下さった方を裏切るわけにはいかないと考え、無我夢中で解くようにしました。

【本試験終了後から合格発表まで】

発表日までの2ヶ月と数週間は本当に辛かったです(笑)LECさんが記述は厳格に採点される等と講評したため、ネットの情報に振り回されました。今思えばお恥ずかしい限りですが、マークミスがなかったか等色んな不安がよぎりました。年末年始は期待と不安が入り混じりながら過ごしました。LECさんに苦言を呈したいですが、本試験が終わった直後で記述の採点が始まっていない段階で、合否に影響を与えるような講評は慎んで欲しいと感じました。試験センターの関係者も当然大手予備校の動向を見ているでしょうから、 LECさんの影響は大きいと思います。

【そして合格発表日、思わぬサプライズが・・・ 】

ついに本試験合格発表日がきました。この日は仕事を休みました。
 いつもどおり起床して朝食をとった後、9時前にネットで恐る恐る確認しました。僕の受験番号は2540075です。
 あった、ありました。思わず叫んでしまいました。冒頭に書きましたが、嬉しさよりやっと合格出来たんだっていう安堵感でいっぱいでした。
 すぐさま突破塾のHPを開いて掲示板を見ました。掲示板に合格の一報を書くより突破塾さんの事務局に電話をして直接お伝えしたかったのです。受講して6年目で初めて突破塾さんに電話をしますから緊張しましたね。事務局の女性の方が応対されまして、祝福のお言葉を戴きました。とっぱ先生にお伝えしますということで、今までご指導ありがとうございました旨お伝えくださいと言って電話を切りました。
 日中、東京都庁に行って東京都公報を購入して夕方帰宅したら携帯電話が鳴りました。誰だろうと思って電話に出たら、あのとっぱ先生からお電話がありました。まさかとっぱ先生からお電話が戴けるなんて思ってもみなかったです。緊張しながら今までの経緯をお話しました。

【最後に 】

冒頭にも書きましたように僕は合格するまでに8年もかかってしまいました。今だから言えることですが、途中で諦めずブレずに合格するまで試験勉強を続けてよかったって思いました。そんな僕でも行政書士試験の勉強を止めたいって思った時期がありました。それは平成22年度の本試験を受けた後でした。法令択一はそこそこ出来ていたにも関わらず一般知識がたったの4問しか出来ませんでした。また記述問題では司法書士試験の受験生でなければ解けないような問題(代位の付記登記)が出題されたときは他の資格試験、例えば社会保険労務士試験に乗り換えようかとも思いました。でも今までやってきたことをすべてリセットして他の資格試験に乗り換えることに対して自分の中に引っ掛かるものがありました。引っ掛かるもの=まだ行政書士の資格に未練があるってことだったんですね。少なからず未練がある以上、行政書士試験の勉強を続けるべきではないのかって自問自答しました。ならもう一年やってみようじゃないか、それでダメだったらまた考えればいいじゃないかと思うようにしました。
 また試験勉強を通じて辛かったことは、自分よりずっと後に試験勉強を始めた他の塾生が突破塾の掲示板に「合格しました」って書き込みを読む度にウツ状態になりました(笑)大半の塾生は長くても受験回数4回前後で合格しているんですね。自分はよほど法的センスに欠けていてこの試験に向いていないのではと思ったりしました(笑)
 他校のスローガンを持ち出して恐縮ですが、伊藤塾さんでは「やればできる、必ずできる」をモットーにしていることを知りました。自分もまさにその通りだと痛感しました。そして「ブレずに諦めないこと」を付け加えたいと思います。
 合格体験記を書いている今、改めて突破塾のテキストに目を通しています。突破塾さんにお世話になって6年目になりますが、購入当初のテキストは徐々に黄ばみ始めています。
それだけ年月が経過しているんですね。突破塾のテキストは僕にとって苦楽を共にした戦友です。おいそれと処分できないです(笑)
 今までとっぱ先生をはじめ事務局のスタッフの方にはこれまで本当にお世話になりました。自分が無力なゆえにヤキモキさせて本当に申し訳ございませんでした。突破塾さんと出会わなければ合格はあり得ませんでした。せっかく苦労して取得した資格ですから、今後は開業も視野に入れていく方向です。「行政書士の仕事が自分にとって天職です。」と胸を張って言える、そんな行政書士を目指していきたいです。  塾生の中で一番出来の悪い僕がこうして合格できたのも突破塾さんのおかげです。本当にありがとうございました。感謝の気持ちでいっぱいです。今後とも宜しくお願い致します。


使用教材 突破塾のテキスト以外に使用した教材を紹介します。
★行政書士試験六法(早稲田経営出版)
  条文は横書きで、左右に余白があるので模試や答練等で問われた論点等を書き込みました。重たく感じますが使いやすいです。
★合格直結答練(東京法経学院)
  アウトプット教材として3年間受講しました。特に解説冊子は詳細な記述で理解しやすかったです。価格も比較的安価で自信を持ってお薦めできます。僕は通信講座を受講しましたが、質問用紙も付いていて、学習上の相談等も丁寧な回答を戴きましたのでサポートは行き届いていました。公開模試も含まれています。
★出る順 行政書士(ウォーク問)過去問題集 法令編と一般知識編(LEC)
LECで行われた職業訓練講座を通じて購入しましたが、持ち運びに便利でよく電車内で解いたりしました。選択肢の解説もわかりやすかったです。
★伊藤塾公開模試(中間・最終模試)
昨年初めて伊藤塾さんの模試を受講しましたが、非常に難しかったです。ちなみに僕の総合成績はいずれもDランクでした(笑)試験結果はあまり気にしない方がいいです。武者修行と割り切って受講してみるといいでしょう。
★読売新聞の連載記事「基礎からわかる***シリーズ」
「最後まで苦しんだ一般知識」のところでも触れましたが、一般知識対策として読売新聞の「基礎からわかる***シリーズ」の連載記事は参考になりました。特に時事問題としてEPAやTPPの記事は要注意です。また一票の格差に関する記事や社会保障に関する記事(介護保険に関する記事や労働審判に関する記事)等、試験に関する記事はすべてスクラップにしました。