行政書士試験突破塾

平成18年度行政書士試験合格者
勝 桂子 様(東京都)

「何度受験しても“1問の壁”を超えられない受験生が多数いる。
そういう受験生は、メンタルな部分で自分になんらかの言い訳をしているから、何年たっても同じように“1問の壁”が超えられないのだ」
たしか司法試験についてだったと思いますが、1度目の受験失敗(平成15年)の直後に、この話をどこかで読みました。

たしかに言い訳をしていました。
突破塾講座を使って学習し、行政書士試験1ヵ月前に受けた全国模試で上位3%より少し上に入ることができ、この試験の合格率が当時4%を切ることがなかったために、妊娠中だった私は「これ以上の無理をする必要もないだろう」と、追い込みのペースをすっかり緩めてしまったのです。
結果は1問足りず不合格。合格率は前代未聞の2.8%。上位3%ではギリギリ落ちるはずです。予備校の全国模試の結果がこんなにも信頼できる数値だったのかと、妙に感心してしまったものです。

翌年、“1問の壁”を超えるべく、勉強法を変えました。
幼稚園児2人を毎日送り迎えしながら春に3人目を出産した年でした。
新生児を母乳で育てながら午後は園児を公園に連れてゆき、夜になると子どもと一緒にぐったりしてしまうという子育ての毎日で、まとまった勉強時間はほとんど取れません。
テキストを広げて講座を聴くことを断念し、あえてテキストなしで、歩きながら、家事をしながら、細切れに聴講しました。そして、昨年3回聴いているはずの突破塾テキストの中で、いまだ初めて聴いたように思える箇所が出てきたら、次々と単語カード(少し大きめのサイズ)に抜き書きしました。単語カードならば、蒲団に横になって授乳をしながらでも読めます。行政書士試験当日、10冊以上たまったカードの中から、最後まで覚えきれずに付箋がついていたカードだけを1冊にまとめ直して持参しました。
結果、法令は点数が余りましたが、一般教養で1問足りず足切り。
もう行政書士の資格に縁がないのか、と一度は気持ちで負けそうになりました。が、どのみち0歳児がいては仕事も内職程度しかできませんから、すき間の時間はあるはず、と、もう少しがんばることにしました。
法律初学者で民法が苦手だった私にとっては、ここで運よく受かっていたとしても実務がこなせるようになる気が到底しなかった、ということも、行政書士の受験を続けられた大きな要因です。保育園を利用していないので、3人目の長男が幼稚園に入る頃にならないと登録・開業などできそうにないですし、ここで行政書士に合格して数年ブランクがあくと知識はすっからかんになり、結局ペーパー資格者で終わっていただろう、「だから天はわざわざ私を落としてくれたのだ」と、なんとも都合よくリベンジに向けて気分が盛り上がってしまったのでした。

ところがこの秋、行政書士試験直前に(4人目を)流産してしまい、受験会場に行くことがかないませんでした。行政書士試験制度大幅改正前のチャンスの年でもあり、あとで試験問題を解いてみても余裕の点数が出せていたので、複雑な気持ちのまま無念の年を越しました。

翌春。行政書士試験制度改正ということで、突破塾で各教科のバージョンアップ教材(法解釈編)を購入して3回ずつ聴き、問題集は法学検定3級用のものと、行政書士試験用の比較的新しいものとを併用しました。民法については、行政書士合格後の実務も視野に入れて司法書士試験向けのものにも挑戦しました。これらを夏の終わりまでに解き終え、行政書士用の問題集については3回の見直しをしました。基礎知識は入っていましたので、問題演習は過去4年間で最も多くできました。
なお、法学検定3級問題集からは記述式の3問目の「差し押さえが必要である」という知識を得ることができ、これが合格に直結したともいえます。
突破塾通信講座については、「CD3~4倍速で聴けるようになると、法令択一は満点近く取れる」と前年合格のかたが掲示板で書いていらしたのでそれを信じ、各教科を秋以降に3倍速以上で回しました。このときもテキストを広げず、料理などの合間に聴いて、意味がわからない箇所だけあとでテキストで確認するというやり方で、弱点をピンポイントで強化しました。突破塾の記述問題集は縮小印刷して常に持ち歩き、反射的に答えを心の中で言えるようになるまで繰り返し読みました。試験直前の喫茶店でも、記述式問題集を中心に読んでいました。
行政書士試験会場に到着すると、一年前そこに来ることすらかなわなかったことを思い、なぜか感謝の気持ちでいっぱいになりました。
そこに座れたことに感謝できる、不思議な余裕。この瞬間、“あと一問の壁”をもしかしたら自分は超えられたのではないかと感じました。
結果、掲示板にも書きましたが記述式でまさかの20点失点(合格通知が来るまで、悪くても部分点が10点はあるものと信じていました)を負いながらも、幸いにも合格することができました。


私自身はこのように受験3回、年数は4年間もかかってしまったのですが、独学合格が難しくなったといわれる現在の行政書士試験レベルであっても、突破塾テキストを利用すれば一発合格は可能だと思います。
突破塾の主要3教科を夏までに全教科きっちり3回まわして問題演習を並行してこなし、9月以降は問題集の見直しと一般教養対策(都政新報社の『時事問題総まとめ』という解説+問題集は、かなり有用でした)に徹し、さらに直前1ヵ月には主要教科のCDを3倍速でおさらいできたら、きっといまの行政書士試験レベルでも一発合格はかないます!!!

そしてリベンジを志されたみなさんは、ぜひ「合格レベルではなく、実務レベルの知識を上乗せするためのあと一年」という前向きな目標を心に抱いてがんばってください。

長い間、励まし続けてくださったとっぱ先生、スタッフのみなさま、本当にありがとうございました。
行政書士試験に合格したことを明かすと、身近な人から「じつは……のトラブルに巻き込まれて困っているんだけれど、どこに相談したらいいんだろう」といった相談がすでに数件ありました。本当に、弁護士事務所の扉を叩くほどではない数万円のトラブルだけれど困っているという人々のため、「町の法律家」としての役割が必要とされているのですね。
登録は少し先になるかもしれませんが、必ずこの行政書士資格を活かして社会貢献したいと思います。