平成23年度行政書士試験合格者 受験番号5910001
K.I 様(和歌山県) 

【初めに】
   私は工業高校、工業大学と進学し、就職先もコンピューターシステムを開発する会社であったりと、法学とはほぼ無縁の生活を送っていました。 とはいえ、法律に対して全く興味がなかったわけではなく、むしろ憧れさえ抱いていたともいえるのですが、法律は難しいというイメージが強く、自分には無理だと思い込んでいました。 ですが、日々の仕事をこなしていくなかで、「法律家になりたい」という思いが次第に大きくなっていき、いつの間にか仕事から帰るとインターネットで法律関係の資格を調べることが日課になっていました。
   そんなときに目に付いたのが「行政書士」です。 受験資格が不要で、法律初学者でも比較的簡単に取得できるという紹介文を目にしたとき、「これしかない」と思ったのを今でも覚えています。
    もっとも、近年の行政書士試験は10%を下回る程低い合格率であることを知ったときは、自分の甘さを痛感する結果となるのですが・・・。

【1年目】
   行政書士を目指すことを決めた私は、まず予備校を探しました。いくつか見繕った結果、某大手予備校の通学コースを選択。 このとき既に5月も中旬にさしかかった頃でしたので、予備校の講義は三分の一以上終了した段階でした。いわば中途入学のようなものです。 とはいえ、全くの初学者である私が途中から講義を受けたところで、何一つ理解できるわけもなく、既に終わっていた分の講義は別途DVDの補習授業という形で学ぶことになりました。 ただ、ちょうどこの頃、仕事の方で大きなトラブルが発生し、仕事・通学・DVDの補修授業の3つを同時にこなしていくことは非常に大変でした。 仕事が落ち着く10月頃までは、一日2〜3時間ほどしか睡眠時間がとれず、勉強ははかどらない、仕事では迷惑を掛けるといった感じで何もかもが散々でした。
    そんなこんなで受けた試験の結果は、言うまでもなく不合格。 一般知識の足きりにはギリギリ引っかからなかったものの(14問中6問正解だったので、本当にギリギリです)、総合点数が160点と、合格基準を満たすことはありませんでした。
   今思えば、一年目の勉強方法は相当ひどかったと思います。 テキストには講義の時くらいしか目を通さず、ただひたすらに過去問を解いていただけでした。 仕事のトラブルを抜きにしても、不合格になるべくしてなったといわざるを得ないでしょう。

【2年目】
   二年目は一年目と同じ予備校を利用したものの、通学コースをやめ、通信学習コースに変更しました(この時点では、まだ突破塾の存在を知りませんでした)。 働きながらの勉強でしたので、毎週決められた時間にスケジュールを空けるのが難しかったからです。 ですが、「通信学習コースであれば自分の思い通りに勉強スケジュールが組める」と高をくくっていた愚かな私は、「今日は仕事が忙しいから」と自らに言い訳を重ね続け、気づけば11月。 結局、ろくに勉強しないまま試験に臨むことになりました。
    結果はもちろん不合格。点数は170点と昨年よりは向上していたものの、恥ずかしながら当てずっぽうで選んだ選択肢が正解していただけという、運以外の何者でもない結果だったと思います。 勉強方法についても、不合格という結果から推して知るべしといいますか、一年目と何ら変わらないものでした。 二年目の受験に関しては、お金を無駄にしただけという印象が強いです。完全に自業自得なのですが・・・。

【3年目】
   過去二度の受験に失敗した私は考えました。「なぜ、思うように勉強が進まないのだろう」と。 今にして考えれば自分のやる気の問題でしかなかったのですが、当時の私にそれを認める精神的余裕はなく、出した結論は「教材が自分にあっていないんだ」という、責任転嫁も甚だしいものでした。 ですが、結果的にこの情けない結論が功を奏し、インターネットを介して突破塾と出会うことになります。
    突破塾のホームページを見て、まずはじめに驚いたのが価格設定です。他の予備校と比べて圧倒的に安かったものですから、実を言うと、最初は少しだけ「大丈夫かな」と失礼なことを考えてしまいました・・・。 けれども、質問掲示板やこれまでに合格された方の合格体験記を読んでいくうち、「とにかくやってみよう」という気持ちになっていました。 一括コースを申し込んでから数日、はじめの教材が届きました。 テキストと音声のみでの学習というのは初めてだったため(予備校の通信講座は映像学習でした)、少し不安もあったのですが、やってみると何の不満もありませんでした。 むしろ映像ではなくテキストに集中できるので、映像学習より優れているとさえ個人的には感じました。
    さて、これで勉強の準備は万端整ったわけですが、ここで私を悩ませたものが2つ。それは勉強方法と勉強時間です。 まず勉強方法ですが、過去二年は過去問にかなりのウェイトを置く勉強方法をとっていました。割合で言うと9割が過去問演習(アウトプット)、残り1割がテキストの読込その他(インプット)といったところです。 しかし、この勉強方法ではいつまでたっても合格できないと実感していた私は、思い切ってその割合を逆転させてみることにしました。つまり、インプット9割、アウトプット1割です。
    インプットに重きを置くことを決めた私は、まず携帯音楽プレーヤーを購入しました。通勤中やその他移動中にも講義を聴くためです。 選んだものはSONYのウォークマン。理由は「再生速度調節機能」と「ノイズキャンセル機能」が欲しかったからです。 速度調節は速聴によって講義をこなす絶対数を増やすため、ノイズキャンセルは電車内や自習室での周囲の雑音を軽減し、講義に集中するためです。 次に勉強時間について考えました。働きながらとなると、確保できる勉強時間はどうしても限られてしまいます。そして、悩みに悩みぬいた末、私は会社を辞めることにしました。 これまで勉強してきた中で、「行政書士になりたい」という気持ちがとても強くなっていたからです。
    6月末に会社を辞めた後は、短期のアルバイトなどをしながら、用事のない日は自習室に通い、一日8〜10時間ほど勉強しました。私の人生史上、これほど勉強したのは初めてです。 「今年こそ合格しなければならない」と、もはや強迫観念にとらわれているかのような感覚で勉強していました。
    そして結果は、―――不合格。点数は176点。五肢択一式問題1問分届きませんでした。ですが不合格は不合格。さすがにこのときは頭の中が真っ白になりました。 退職までしたにもかかわらず、それでも合格には至らなかった。自分の無力さと今後への不安から、合格発表からしばらくは何も手につきませんでした。この頃のことは、正直あまり思い出したくないです。

【4年目】
   こうして私の受験生生活も四年目に突入するわけですが、この年は本当に悩みました。このまま行政書士試験を受け続けるのか、再就職の道を選ぶのか。 仕事を辞めてまで挑んだ三年目の失敗が、半ばトラウマになりつつあったのです。 「どれだけ頑張っても自分には無理なのかもしれない」という思いが頭から離れず、不退転の思いで退職したはずなのに、それと矛盾するかのごとく、心は折れかかっていました。 結局は家族や友人たちの励ましにより思い直し、「これが最後。これで駄目なら完全に諦める」と、再受験を決意するわけですが、その境地に至るまでの道のりは受験勉強より苦しかったです・・・。
    勉強を再開するに当たり、私は過去の勉強方法について改めて見直すことからはじめました。そしてすぐに出た結論は、「偏りすぎ」というもの。 過去三年間、私は講義か過去問のどちらか一方にしか注力していないといっても過言ではないほど、偏った勉強の仕方をしていました。 なぜもっと早くその結論に至らなかったのかとも思いますが、とにかく、このあたりを徹底的に見直す必要がありました。
    そこで私の実施した方法は以下のとおりです。あえてテーマをつけるなら、「インプットとアウトプットの均衡」です。

<4月頃〜講義が全て配布されるまで>
基本的には講義をこなし、該当する部分の過去問を解くという流れを繰返す。ただし、併行して次のことを実施。
■ 講義編
 ・ 重要と思うテキストの該当箇所に赤マーク、理解が不十分だと思う箇所に青マークをつける。
 ・ 赤マークした箇所と青マークした箇所を、それぞれ別のノートにまとめる(以下、赤ノート、青ノート)。このときルーズリーフを使用していると、新しい項目を追加したいときなどに便利。
■ 過去問編
 ・ 過去問を解く際、正誤の理由を明確に説明できない肢をチェックしておく。
 ・ 上記でチェックした問題番号のみを集めた資料を作る(以下、チェックシート)。
    ※ これらを各科目ごとに行う。

<7月〜9月>
 赤ノート、青ノートを見直しつつ、過去問を解く。このとき、3回に1回は全体を通すが、3回に2回はチェックシートに挙げた問題のみを解く。 基本的には赤ノート、青ノートを見返すことで弱点対策にはなると思うが、それでも気になる箇所がある場合、その都度テキストで該当箇所を確認する。

<10月〜試験まで>
 上記 7月〜9月の流れを維持しつつ、記述式演習を取り入れていく。記述式演習にはPCを使用する。 これは、記述式とはいえ基本的にはこれまで学んだ知識を文章にするだけなので、一問にかける時間を短縮し、より多く演習をこなすためである。(手書きで40文字書くより、キーボードで40文字打つほうが早い)

以上が、私の4年目における勉強方法です。 ちなみに一般知識について補足すると、一般知識についてはノートやチェックシートの作成はしませんでした。そのかわり、一般知識の講義の配布が始まってからは、毎日最低2講義は必ず聴くようにしていました。 再生速度を2倍にして聴いていたので、毎日でも無理なく聴くことが出来ました(ただし、ある程度理解できるようになるまでは通常速度で聴いていました)。 また、空いた時間に手軽にできる一問一答形式の問題集なども使用していました(私が使用していたのは、週間住宅新聞社の「一般知識○×チェック」です)。
    勉強時間については、アルバイトなどもしていたので7月までは大体一日6時間。それ以降は勉強に集中していたので一日12〜14時間といったところです。 効率のいい人や余裕のある人ならもっと短くても大丈夫だと思いますが、私の場合は背水の陣で挑んでいたため、なりふり構わず必死でした。 3年目のときに「ここまで勉強したことはない」と思っていましたが、すぐにその記録を塗り替えることになりました・・・。
    こうして受けた最後の試験。試験終了直後は一般知識の出来に不安があり、帰りの電車の中では問題を何度も見返していました。 試験から数日経った後も、「マークミスをしていないか」、「受験番号は間違っていないか」など、今更しても仕方ない心配ばかりしていました。
    そうして、長かったようで短かった、でもやっぱり長かった2ヵ月半が経過し、遂に合格発表当日。発表は9:00からでしたので、8:30にはPCの前で待機していました。 そして9:00になった瞬間、ブラウザを更新すると「行政書士試験合格者」というリンクが出現。リンクをたどり、自分の受験地へとスクロールバーを動かしていきます。 私の受験番号は、その受験地の中では一番若い数字だったので、もし合格しているなら先頭に番号が載っているはずです。もっと言うと、落ちた場合もすぐにわかります。探すまでもなく・・・。 そして恐る恐る合格者番号を確認すると、―――ありました、先頭に。 それを見た瞬間、私の中に生まれた感情は「安堵」でした。これを最後の試験にすると決めていた私にとっては、喜びよりも安心が勝るほど後がない状態だったということでしょう。 とはいえ、後日合格通知書が届いたときは、人知れずガッツポーズするほど嬉しかったです。

【最後に】
こうして、約四年間にわたる私の行政書士受験生生活は終わりを告げました。試験勉強中は、とにかく辛いことが多く、何度も何度もやめようと思いました。 けれども今は、「四年間頑張ってきて本当に良かった」という気持ちでいっぱいです。
    そして、今こうして合格体験記を書くことが出来ているのも、突破塾に出会えたおかげです。 今後は更なるステップアップを目指しつつ、社会に貢献していける人間になれるよう精一杯努力し続けていきます。 とっぱ先生、事務局のみなさん、本当にありがとうございました。
    これらはあくまで私の経験を綴ったものなので、みなさんの参考になるかどうかは分かりませんが、少しでも共感していただける部分があれば幸いです。 駄文長文にもかかわらず最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

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