行政書士試験突破塾

令和元年度行政書士試験合格者
受験番号3310028
小川 健朗 様(石川県)

成績表

【受験の動機】
平成14年から司法書士業務を行っていますが、職域外の農地転用や遺産分割協議書だけの作成に付随する職務上戸籍請求など、行政書士でしか行えない依頼がたまにあり、懇意にしている行政書士を紹介するなどして対応していました。しかし、これは間接的で面倒です。そこで、司法書士業務を補完する目的で受験したのが主な動機です。

【突破塾を選んだ理由】
価格がかなり安く(恐らく、大手の3分の1以下)、また、試験科目ごとに購入することができ、必要のない科目を除外することができる事です。大手予備校は、フルセットか準フルセットになっており相当な価格で無駄が多いです。また、Web講義形態でなくCD音源なので、パソコンを起動する必要もなく車の中でも受講できます。

【各時期の学習】
願書提出は、平成22年度、平成23年度、そして令和元年度の3回。なお、平成22年度は欠席したので、実際の受験は平成23年度と今回の2回になります。平成23年度の受験は、突破塾から「憲法」「行政法」「地方自治法」「一般知識」のテキストを購入(司法書士でも、得点源である「行政法」「地方自治法」はゼロスタートです。「民法」と「会社法」ぐらいしか有利にならないです)したのですが、スタートが遅く、結果は、法令科目はともかく、一般知識が1~2割程度の得点しかできず、これは一般知識を攻略しないとダメだとの認識まで持ちましたが、その後、気分が委縮してしまい受験を控えました。今回の受験は、翌年度以降は改正民法の出題になるので、ここで踏ん切りをつけようと思ったことが大きな理由です。

【勉強法(突破塾講座活用法)】
今回の受験に際し、前回のテキストは情報や制度が古くなっているので、「憲法」「行政法」「一般知識」は最新のものを再度購入し、これに「基礎法学・商法」を追加してベースにしました。勉強法といっても失敗した平成23年度のやり方とさほど変わらず、4月頃から各科目のCDの聴取を行い、その後、過去問の検討をし、次の各科目にリレーし同じことを繰り返すことの連続でした。突破塾のテキストはB5版でややサイズが小さいので、すべてA4版に片面拡大コピーを行い、コピーしたものに講師の指示等を書き込みました。なお、講師の話し方がゆっくり目ですので、今回の聴取は倍速できる機材を用意し、2~3倍速で聞き時間の節約を図りました。問題の演習は過去問の対応で手一杯で、他社のオリジナル問題の類まで検討できませんでした。自分の考えでは過去問だけの対応で十分だと思います。また、実戦形式で問題演習を行いたければ、「行政書士試験研究センター」のサイトで蓄積された過去の出題をダウンロードし検討すればいいです。なお、最大の苦手科目になった「一般知識」については、膨大な範囲中、「文章理解」「IT系」「情報保護等」の出題が何とか得点源にできそうなのでここに的をしぼりました。教材中、一般知識の後半部分は最新の情報提供を行うため直前に届きます。すぐ、対応すれば問題ないのですが、今回は遅れて聴取したばっかりに、最終調整ができずじまいでした。結果は出せたので帳消しですが、一般知識についてはCDの枚数も多いので、早めに対応し、余力を残した方がいいと思いました。

【他に使用した教材】
突破塾は講義がメインなので、問題演習については市販の最新過去問集(「法令科目編」と「一般知識編」の各一冊)と、一般知識対策の上乗せとして日経新聞社の「日経キーワード2019‐2020」の3冊。後者は検討時間がなく積読だけでした。

【心がけたこと】
試験合格は努力の賜物であるとか、努力すれば報われるとか言われますが、これは単なる精神論です。必要なのは、どうしても資格を取るという強い気持ち(モチベーション)と試験問題との相性などの運のプラスアルファーです。そこで、モチベーションの高揚に努め運を信用しました。

【試験当日のエピソード】
・時計について
 会場にもよるのでしょうが、試験場には時計が設置されていませんでした。腕時計はしないので用意しない方のミスですが、時間配分できず混乱しました。時計は必須です。
・問題について
 令和元年度は、法令科目の択一、特に、五肢択一の問題の難易が高く感じました(特に、憲法と行政法が確信をもって解答できるものが少なかった)。その反面、一般知識がやや易のレベルのように思いました。なお、記述式の設問は分からなくても解答用紙に何か書いた方がいいです。今年度も3問用意され、民法の2問はほぼ完全解答できたのですが、行政法の設問が何を聞いているのかよくわからず、それでも、「行政機関に行政指導の発動を求め云々」と解答用紙に書き、結果を見たら民法の2問以上の得点になっていました。記述問題は得点調整の側面もあると思いますが、思わぬゲタがはかされることがあります。
・解答等について
 五肢択一の問題が、正しいものを聞いている設問と誤っているものを聞いている設問が混在しており解答の混乱になります。最初に行ったことは、一問目から順に筆記用具で、正しいものを聞いているものには問題文に大きく〇、誤っているものを聞いているものには大きく×を付け、その後に初めて解答を行い、解答の際、さらに各選択肢に〇や×をつけ答を出しやすくしました。頭より目で判断できるので混乱を防げます。さらに、マークシートへの記入は、問題用紙上で全問解答した後に行っております。これらは、時間の節約になりますので、今回の試験に限らず、経験済みの資格試験全てで行いました。

【試験結果】
合否通知を添付しましたが、トータルで合格平均点を2点上回っただけで70%を若干切る得点(198点)でした。一般知識は相性が良かったのか85%取得できた反面、法令科目の択一、特に、五肢択一が案の定55%しか取得できず、これを、他の科目の得点でカバーしたようなものです。なお、満点で合格してもスレスレで合格しても行政書士の有資格者に変わりありません、どれだけの得点で合格したのかは気にしておりません。

【試験後の感想】
平成23年度の受験から数年経過しての合格です。この間のウヤムヤが消滅し、すっきりしたのが最大の感想です。また、司法書士試験のように泥沼化(結果を出すのに10年かかりました)しなかったのも助かりました。勉強中、周りに迷惑はかけなかったつもりですので、お世話になった人へのお礼は、突破塾に対する合格報告のメールのみです。この合格体験記を通じて重ねてお礼いたします。ありがとうございました。