平成23年度行政書士試験合格者 受験番号6510372
折口文宏 様(岡山県) 

◆受験の動機◆

   私の行政書士試験の受験動機は、「転職」が目的でした。仕事上将来の不安や職場での人間関係などで転職がしたいと考えるようになりました。そんな時にふと目に止まったのがこの資格でした。ちなみに私の仕事はスポーツクラブのインストラクターです。法律とは畑違いもよいところですが、何故か凄く惹かれるものがありました。いわゆる「一目惚れ」のような感じです。「恋に理由など無い!」と言われる方がいらっしゃいますが、まさにそんな感じです。しかし、いざ結婚となると相手をしっかり吟味するように、私も行政書士の業務内容を吟味しました。すると、行政書士の仕事は、「人の役に立って遣り甲斐がある。」と感じたことと、何よりも「独立開業ができる」ということが受験の決め手でした。それが今から10年前の事です。ということは、なんと合格まで足掛け10年を要した事になります。そんな訳なので、私の体験談がこれから受験される方のお役にどれくらい立つか分かりませんが、「こんな人もいるんだ。」と、少しでも参考にして頂くことありましたら幸いです。

 

◆突破塾との出会い◆

  行政書士試験受験を決めたあとで具体的な学習方法を決めないといけませんでした。当時の時間的・経済的な理由から、資格予備校の講座ではなく、独学の道を選びました。しかし、法律の「ほ」の字も知らない素人なので、教材選びだけは慎重に行いました。そこで、見つけたのが「行政書士試験突破塾」でした。初めての受験のときは、2002年版の通信講座で学習を始めました。なお、試験制度変更(H18年度)の後に2007年版を再購入しました。
   突破塾のテキストと講義は、初学者だけでなく中上級者の方でも十分満足の出来る中身の濃い通信講座です。「司法書士試験レベルの学習でも対応できる位の中身。」だと評するコメントを何かで読んだことが有りますが、私が実際に使ってみた感想もその通りだと思います。法律の勉強が初めてだった私でも、とても理解しやすく「法律の勉強って、意外に楽しいな。」とさえ感じられました。また、記述問題対策として配付して頂いた問題も、良問揃いで解説も分かり易く、単に記述問題対策としてだけでなく知識の確認・定着のためにも非常に役に立ちました。
   そして、突破塾の一番すごいと思うところは、受講生に対してのきめ細やかな気配りと思いやりです。受講された方は分かると思いますが、勉強だけでなく受講生に対する厚情がひしひしと伝わってきます。試験前日の応援メールなどはその典型だと思います。独学ですと不安やプレッシャーから弱気になったりすることが多々あると思います。その様なときに、とても心強かったですし有り難く思いました。
   ところで、メインの通信講座以外に学習で必要なものが六法と過去問が有ります。私が使ったのは次のものです。


○ 六 法 ⇒ 「行政書士試験六法」(Wセミナー)。
○ 過去問 ⇒ 「出る順行政書士ウォーク問過去問題集」(LEC)

Wセミナーのこの六法は、条文と判例が記載されているのは当然ですが、各条文や判例の横の欄に、それらに関連する過去問が肢別に掲載されており、条文・判例を確認して直ぐに問題演習ができるので知識の定着に役立ちました。また、LECのウォーク問は必要にして十分なボリュームですし、解説もコンパクトに纏められていてサイズ的にも使いやすかったです。そして、その他に「出る順行政書士直前予想模試」(LEC) を使いました。約1500円程度の値段ですが、3回分の模試が有り、私個人の感想としては、本試験に近いレベルの問題で解説も分かりやすく、更にマークシートが苦手な私には、マークシートの解答用紙も付いていて使いやすかったです。いずれも書店で内容を確認して購入しました。

 

◆受験〜合格までの道のり◆

   最初にも申し上げたように私は合格まで足掛け10年を要しました。それを全部書くと膨大な量になりますし、記憶が曖昧なところもあるので、初めの4年を受験期前半・次の5年を受験期後半・そして、合格した最後の年2011年(H23年度)を合格年度として3期に分けてお話を進めさせて頂きたいと思います。

 

<受験期前半>

   初受験の平成14年(2002年)は、出題ミスがあり、その肢については全員が正答扱いとる出来事が有りました。その結果なんと合格率が19.2%と今では考えられない高い結果でした。しかし、そのときの私は、試験そのものを軽く考えていました。今思えば、試験用の勉強でなく趣味のような感覚で、学習はインプット中心。しかも、試験とは関係ないところでも、少し興味を持ったらそちらの方に寄り道をすることが多くありました。その結果、当然のことながらまるで歯が立ちませんでした。やっとそこで本気で勉強に取りくむようになりました。
   2年目は、テキストと講義を何回も繰り返しまわしました(1.5~2倍速で聞くことが多かったです)。初めの2回位は、単元が終わったところから順に過去問を解いていきました。3回目以降は過去問を中心に、間違えたところや理解が曖昧なところについて、テキスト&講義に戻りましたが、講義のCDは試験直前まで、BGMのように速聴していました。これが結構頭に入りその後何年間も私の勉強の基礎になってくれました。そして、最終的に過去問は、解説も含めて丸暗記するくらいになりました。そして8〜9月(当時の試験は10月に行われていました。)は、模試(全3回)を購入してやってみたところ、合格点を楽に超す結果でした。しかし、いざ本試験を受けてみると、一般教養(現在の一般知識)であと1問と言うところで足切りにあい不合格でした。前年は法律の資格であるにもかかわらず、情けないことに法令択一問題が5割も出来ていずに足切りにあっていました。そのため、法令科目の勉強に集中していて一般教養に関しては、あまり対策をとっていませんでした。
   それからこの一般教養が、試験制度が変わって一般知識となってからも「鬼門」になりました。毎年あと1〜2問が出来ず足切りにあっていました。試験対策としては、テキストや過去問、模試だけでなく公務員試験の問題を解いたり、新聞・雑誌・ニュースを参考にする等々考えられることは全てやったつもりですが、どうも苦手意識が付きまとってしまって、本番になると問題を深読みし過ぎたり、慎重になり過ぎて時間が無くなったりと凡ミスを繰り返してしまいました。2004年頃までは、まだそれなりにやる気は有りましたが、毎回同じパターンであと一歩のところで不合格が続くので、それから試験に対する気持ちが一気に萎えていきました。


<受験期後半>

   それでもこの資格に少しばかり未練が有ったので、試験情報は確認していました。すると、試験制度が変わって一般教養が一般知識となり、更に問題数も大幅に減少することになりました。「これはラッキー。」と思い、また挑戦することにしました。しかし、この分野の負担が軽減されたにもかかわらず、何故かあと1問ができません。14問中6問出来れば良いのにどうしても5問しかできないのです。法令択一問題が大体27〜28問(一番できたときで30問)、多肢選択で20点前後は出来ていましたが、一般知識でことごとく足切りにあってしまい、記述問題の採点はされませんでした。ちなみに、記述問題は自己採点ですが、だいたい30点以上(30〜40点超位)は出来ていました。次第に試験に対する意欲も無くなり2008〜2010年は、ろくに準備もせずに惰性で試験だけ受けるような感じでした。それでも、これが突破塾のすごいところですが、通信講座の完成度が非常に高いので、真剣に取り組んで学習していた頃のことを結構覚えていて、勉強していないながらも合格点に近いところまでの得点はできました。

<合格年度(H23)>

   そして、今回の試験です。次が得点の内訳です。

[法令択一92点/多肢選択10点/記述式38点/一般知識40点…合計180点]

   合格ラインにピッタリの成績でした。この結果で、何んとも不思議なことがあります。法令択一・多肢選択ともに点数が採れなかった代わりに、何年間も泣かされ続けた一般知識が予想以上の出来でした。そして、もう一つ不思議なのが、記述式です。模範解答を参考に自己採点すると、3問各々について解答の趣旨は間違ってはいないのですが、誤字脱字や語句の記入漏れが多々ありました。良く見積もっても「30点位かな!?」と思っていました。それが、ふたを開けてみると、この結果です。まさに神懸かり的な合格でした。
    ちなみに、今回の試験は、願書を提出するギリギリまで受験をどうするか迷っていました。そしてお盆の前頃に、何でも親代わりのように親身に相談にのってくださる方(ちなみに余談ながら、私の父はすでに他界され母は実家のある広島に住んでいます。家内の両親も遠方にお住まいです。)に、相談しました。すると、「男が一度決めたことは最後までやり遂げたらどうですか。一生に一度受かったらいいだけの試験だから、受かるまで挑戦してみたらいいじゃないですか。」と言っていただきました。これが後押しとなって受験することに決めました。試験直前の3週間くらい前にも、準備不足から不安になり同じ相談をさせて頂いた時も同じことを言って励ましていただきました。もちろん家内や小学生の2人の子供の応援も心強かったです。
   いざ、受験することを決めたものの、それまでほとんど何もしていなかったので悠長なことはしていられません。また、私の仕事は夏から秋が最盛期なので、時間的体力的な余裕もなく、せいぜい1日1時間の学習ができたら良い方でした。そこで、まず過去問を一通りやり、間違ったところだけテキストに戻ってまた問題を解く。という作業を9月半ばまでやりました。その後で模試(模試の結果は3回やって3回とも130点前後しか採れませんでした)をやり、試験直前まで模試で間違えたところだけを集中して学習しました。それ以外の事はやっていません。これは、突破塾で学習していた時のアドバイスで、「知識は絞り込むもの」と教えて頂いたことを思い出し、過去問や模試で間違えたところを絞り込んで解決することで、最終的には分からない・曖昧なところは無くそうという考えです。記述対策については特別なことは殆んどしていません。ちなみに、模試の結果は悪かったのですが、かえってそれが良かったのだと思います。弱点がはっきりと分かったので、そこだけやればよいという明確な指標になりました。そして、もうひとつ心がけたことがあります。どんなに疲れていても、法令科目の問題と文章理解の問題を、毎日必ず最低1問ずつは解くようにしました。
   また、有り難いことに私は、友人知人に恵まれています。私が行政書士試験の勉強をしているというのを知っている方から、これまでにいろんなことを相談して頂く機会が有りました。例えば、成年後見制度、借金問題、親族・相続に関すること、不動産のこと等々です。それらを調べて説明させて頂く中で、結果的には私の知識の整理になりました。また、情報通信に非常に詳しい人や、銀行員で商法・会社法に明るい人に、分かりやすくポイントを教えていただくこともありました。その他にもあらゆるジャンルの人と関わることで、生きた知識が自然に入ってきました。そんな積み重ねが今回の試験(特に民法)でとても役に立ったと思います。そして、合格の報告をしたところ、皆さんとても喜んでもらえました。


◆最後に◆

   当初、仕事の不安や悩みから転職を考えていたのですが、それも気がつくといつの間にか解決していました。受験の動機が自分勝手な都合で不純なものでしたが、長い受験生生活!?を送るなかで、人とのかかわり合いの大切さや情の有り難さを知り、これまで自分勝手だったことに気付かせてもらえたと思います。仕事で困っていたのは、単に私の我儘が原因だったように思います。
   今回の試験でこれまでと大きく違う点があります。昨年までは、多かれ少なかれ自分のための学習でした。しかし、今年は、私を支えていただいている家族や周囲の大勢の人のために…。という思いだけでした。実際、自分のためだと妥協してしまうかもしれないときに、「何くそ!」と踏ん張りが利きました。それが合格という素晴らしい結果をいただけたのと思います。突破塾との出会いも本当に有り難く思います。今後は、そうした方々へ少しでも恩返しをしたいと考えています。具体的には、まだこれからやらなければならない事が有るので、現時点では内緒ですが…。
   末筆になりますが、この場をお借りして、私を支えてくださった多くの方にお礼を申し上げたいと思います。有り難うございました。そして、これから受験される皆様へ、この試験は、やるべきことを正しい学習法でやれば必ず受かる試験です。自信を持って本試験に臨む受験生は殆んどいないと思います。真剣に取り組んだ人ほど、不安になるのではないでしょうか。「一生に一度受かればよい試験。」です。突破塾と自分の可能性を信じて頑張ってください。そして、くれぐれも私のような遠回りをしないようにしてください。

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