行政書士試験突破塾

平成25年度行政書士試験合格者
受験番号5322014
TOMOMI 様(大阪府)

【受験の動機】
初めて法律の勉強をしたのは、16年も前のことです。
必要があって、宅地建物取引主任者の受験勉強を始めました。
この時、運良く短期間で合格することができた私は、勉強漬けの毎日から卒業すると同時に物足りない気持ちになり、次の資格へとチャレンジすることにしました。
司法書士の受験指導校に1年ほど通ったと思うのですが、仕事や身の回りの出来事を言い訳に勉強することをやめてしまい、結局受験は一度もしませんでした。
勉強を途中でやめてしまった後悔はずっとありました。
何度か勉強を再開しようと市販の本を手に取ったこともありました。
でも、本格的に再開しようと思ったのは、ちびっコが3歳になった頃です。
今までは一般教養(現、一般知識等)に自信がなかったので、行政書士試験は選択肢にありませんでしたが、身内が行政書士だったことと、今の自分の仕事に生かせる資格だったのでチャレンジすることにしました。

【合格までの10年間】
1回、2回・・・突破塾の通信講座に出会ったのは3回目の受験を決めたときだったと思います。
この頃の私は、受験に失敗する度に家族との時間をムダにしている自分を悔いていました。
申し訳ない気持ちと結果を出せない焦りで余計に空回りし、すごく遠回りをしてしまったような気がします。
「3度目の正直になるように頑張りましょう」と突破塾からいただいたメールにあった言葉が印象的でした。
本当にそうしたかったけれど、それは叶いませんでした。
勉強の追い込み時期に仕事が忙しくなって、それを言い訳にしていました。
3回以内に受からなければもう受からないと何かで読んで、そんな気もしてきたので落ち続けた自分を励まそうと、アロマテラピー検定を受けてみたりしました。(受かってもそんなにテンションは上がりませんでした)
新しい事業を始めて、行政書士の勉強からは目を逸らす日々が続きました。
でも、不動産の仕事をしている中で、法は弱者を守るためのものではなく、盾にも武器にもなるのだと身をもって知り、きちんとそれを扱える人間になりたいと強く思いました。

私が何度も不合格になったことを家族は誰も責めることはなく、次頑張ってと、いつも励ましてくれました。
だから余計に結果を出せない自分が情けなくて逃げていたんだと思います。
司法書士の勉強を、また始めようとしたこともあります。
誰も何も強制していないのだから、そんなに追い詰められる必要もなかったのに、中途半端な自分が嫌で、また勉強を再開して受験して・・・。
5回目の受験は久々の足きりでした。
6回目は、もう頭の中にありませんでした。
ただ、もう12歳になってしまったダンスをしているちびっコには「頑張れ!頑張れ!」って言ってるくせに、私は何も残せていないことがココロに引っかかっていました。

2013年は体調があまり良くなくて、病院通いの日々でした。
この年は、もう私には法律の勉強はムリだからアロマの資格を取ろうと思っていました。
9月に入って、仕事場でパソコンに向かっていたとき、ふと行政書士試験の申し込みが始まっているなあ・・・と思いました。
今まで、申し込んでも受験しなかったことが何回かあったな・・・と色々と思い出していたら、急に気持ちが揺れました。
申し込みの締め切りだけ確認してみようと行政書士試験センターのHPを開くと、2日前でネットでの申し込みは締め切られていました。
郵送でなら間に合う・・・。
なぜか急にそう強く思い、主人に電話してお願いしたら、窓口での配布時間ギリギリで間に合って願書をもらってきてくれました。
これが私の行政書士試験6回目の挑戦で、そして本当に最後の受験となりました。

【1回目~5回目の学習】
1回目は他の受験指導校のテキストと過去問、2回目はそれにプラスして通信で受験指導校の答練を受けました。
3回目、4回目はインプットに突破塾の通信講座、アウトプットに過去問や公務員試験の問題集を使用しました。
5回目は市販の問題集と過去問を使用しました。

【勉強法(突破講座活用法)】
家では、教室で授業を受けているようにテキストを見ながら講義を聞きました。
外では、ウォークマンを持ち歩き常に講義を聞いていました。
ほぼ倍速で聞きましたが、2~3年の間の合計で各教科3~5回ほどまわしたと思います。

【6回目の学習】
9月末からしか勉強を開始できませんでした。
10月に入って1週間ほど手術のため入院したので、手術の日以外はベッドでずっと問題を解いていました。
退院してからは、時間がなかったので持ち運べるサイズのまとまったポイント集を探しました。
書店で幾つか見比べ、「LEC行政書士重要事項総まとめ」を購入して一読。
過去問や市販の問題を解きながら、間違った箇所は全て総まとめに戻りチェック。
総まとめに載っていないものはテキストを開けて確認し、総まとめに書き込む。
時間がないので「後回し」はなしにして、わからないこと、覚えていないことはその場で解決。苦手なものもその場で向き合う・・・を貫きました。
一般知識は東学の「資料政・経」をできる限り読みました。
覚えておきたいところには付箋を付け、試験直前にも目を通せるようにしました。
この資料政・経は感動ものです。
今までの本試験問題はこれか!・・・と納得し、一般知識をやっと掴めた気がしました。
目からウロコって、このことを言うんだって思いました。オススメです。
六法は、週刊住宅新聞社の「行政書士新六法」を使って、気になる条文は読み込み、過去問をチェックしました。

直前期は、いつまでにこれをやる!と予定を立て、それを守るよう努めました。
2週間ほど前に、伊藤塾の「行政書士一問一答800」を全科目分(2冊)購入してひたすら解き、4日前と3日前にWセミナーの「合格革命行政書士直前予想模試」を2回分解き、2日前に同じくWセミナーの「合格革命行政書士記述式問題集」をできるところまで解きました。
1日前は資料政・経や総まとめを確認しました。

少しだけ残ったけれど、ほぼ予定通りにこなせたと思います。
驚いたのは、勉強すればするほど記憶が蘇ってきたこと。
今までで一番「理解」できたこと。
この法律が、誰のために、何を守ろうとしているのか、スッと入ってきました。
本試験のとき、知らない問題を解くことができたのはこのおかげだと思います。
たくさんの時間をかけてしまったけれど、今まで積み重ねてきたことはムダではなかったのだと実感しました。

【心がけたこと】
6回目は、絶対に合格したかったので、自分を甘やかすことはしませんでした。
絶対合格する!と決めて勉強しました。

【試験当日のエピソード】
試験の2時間ほど前に会場近くのファミレスに入りました。
ここにこうして座るのは何回目だろう・・・と考えました。
周りの多くは受験生でした。
試験当日は、他の受験生は皆わかっている・できているように見える・・・と言われたけれど、本当にそのとおりでした。
でも、私もやるだけのことはやったのだから!と思いました。

教室に入って座り黒板を見たとき、今までは書けなかった「合格」の文字を頭の中で書くことができました。
宅建の試験の時も書けたのに、行政書士試験では一度も上手く書けませんでした。
今までのことが次々と思い浮かんで、涙が出ました。
まだ試験が始まっていないのに、配られた問題用紙の表紙が霞みました。
やることはやったのだから・・・。

試験は夢中で解きました。
解らなくて怯みそうになったときは「絶対合格する!」って泣きそうになりながら自分に言い聞かせました。
「最後まで諦めず喰らいついてください」何年も前に聞いたとっぱ先生の声が繰り返し聞こえました。

【試験後】
自信はなかったけれど、私の今までで一番「できた」と思える試験でした。
解答速報で確認したら、一般知識が11問正解で(後に10問になりましたが)今までの本試験の中では最高得点でした。
択一の法令も今までで一番とれていました。
ただ、記述のうち1問の言葉の使い方が微妙だったことと、1問が完全に勘違いしてしまっていたことで結論はあっているけれど過程が全く違う・・・というとんでもないミスをしてしまいました。
残りの1問も、一部はあっているけれど、一部は完全に違う・・・という感じで、自分のした取り返しのつかない失敗に、夜お風呂で泣きました。

【結果発表まで】
後悔してもしきれなかったけれど、もう一度だけ頑張ろうと思い、通学の受験指導校に通い始めました。
もう1年きちんと勉強しようという気持ちと、絶対に合格していたい・・・という気持ちでずっと揺れていました。
こんなに合格発表の日を待った年はありませんでした。

合格発表の1週間前から、前日の自分の気持ちを考えていました。
何度もその日のことが夢に出てきて、発表まで本当に苦しかった。
前日の夜、いよいよ明日だと覚悟しました。

朝、お弁当を作って、朝ご飯を食べさせて、学校へ送り出して、用事を済ませて・・・。
PCの前に座りました。
ドキドキして手が震えました。
受験票の番号を何度も確認して、画面に番号を探しました。
その番号を見たとき。
夢の続きみたいでした。
涙が出て「どうしよう。受かってるかも・・・」と呟いていました。
受験票を片手に「どうしよう。どうしよう」と、意味もなくウロウロしました。
そして何度も何度も確認した後、母親を呼んで一緒に番号を確認してもらいました。
自分のことのように皆が喜んでくれました。
でも。
次の日に合否通知が届くまで、ずっと私は疑っていました(笑)

【試験後の感想】
先日、合格証が届きました。
発表から日にちが経ったので、現実っぽくなかったのですが、改めて手にすると、長い受験生活がやっと終わったのだと知りました。
本当に長い間、モンクも言わず応援してくれた家族に感謝しています。
ちびっコから、長い年月をかけて今年中学生になる娘にもありがとうを言いたいです。
娘が、本当に一生懸命ダンスに打ち込んでいる姿を見て、私も頑張ることができました。
なのに娘は、私を見習ってダンスを頑張る・・・と言ってくれます(笑)

突破塾は何年経ってもそこにいてくれて、いつも私の支えでした。
フェードアウトした年も、こっそりのぞいてホッとしていました。
月日を経て急に戻って行ったときも、優しく迎えてくれました。
とっぱ先生の言葉、突破塾からいただいたメール。
何年経っても、ずっと胸に残っていました。
いつか心からお礼を言いたかったので、とても嬉しく思います。
長い間、本当にありがとうございました。

こうして振り返ると、反省することばかりで恥ずかしくなります。
でも、諦めなくて本当に良かった。
これでやっと、お世話になった方の役に立てるし、自分の仕事の幅も広がります。

長過ぎる受験生活は終わりましたが、行政書士としての勉強はこれから始まります。
法や行政の矛盾と向き合い、弱者を守れる行政書士になりたいです。

まとまりのない文章ですが、ここまで読んでいただきありがとうございました。